水と音
投稿者: 赤井 基純 | 投稿日: 2008年06月06日 | カテゴリ: | パーマリンク
わたしは水の音が大好きです。
3歳から水泳をしていたせいでしょうか。
波の音、川の流れの音、滝の音、お風呂の中で水がはねる音。
どれも好きな音です。

ですから、水辺にいるとなぜか落ちつきます。
カッパみたいなもんです。(苦笑)
水の音が好きでなくとも、好きな曲のひとつやふたつは誰にもあることと思います。
「 音楽 」のルーツが 「 水の音 」 にあるとすればどうでしょう。
最初に人類に聞こえた音は、
水をなでさする音であったことでしょう。
波打際で、波が引くと息を吸う。
波が来ると息を吐く。
人間の遠い祖先は、
1億年近い浜辺の生活の中で、
水の音と一緒に、呼吸のリズムを身につけたと言われています。
エラ呼吸でも肺呼吸でも、
心臓の動きと呼吸の周期はとても関係が深いのです。
心臓が4つ打つ間に呼吸を1つする。
といった具合に必ず割り切れます。
呼吸、循環のリズムは底知れぬ深さで 海 と繋がっているわけです。
とても面白いですね!!
そしてやがて、
海辺の呼吸のリズムが音楽のリズムへとつながっていくわけです。
わたしたちの生理の源が、
それだけ深く海と関っているということです。
人間の祖先である海は、
やがて 「 母の子宮 」 となって再現することになります。
胎児の成長過程には、
脊椎動物の海からの上陸に対応するものが見られます。
ご存知でしたか?
生物学者ヘッケルもいっています。
「 胎児の成長過程には進化の歴史を追体験するものがある。 」
魚介ー爬虫類ー哺乳類ー人類。
古代海洋学者の説では、
羊水の組成は、古代海水ととても似ているらしいのです。
脊椎動物が海から上陸した時、
彼等は、古生代の海水を命の水としてたずさえて、
人間の胎内にえんえんと受け継いできたのではないでしょうか。
受胎30日
体長はアズキ粒大。
顔はフカのような古代魚に似ています。 エラと原始肺が共存するデボン期の初期。
受胎37日
体長13mm。 古代爬虫類 「ハッテリア」の顔に似ています。
僅か1週間で1億年を費やした脊椎動物の海からの上陸を完了しているのです。
受胎60日
「人」と呼んで差し支えのないような1つの顔が出来あがる。体長は30mm。
三半規管が出来上がります。
受胎3ヶ月
内耳が人間と同じように完成します。
受胎8ヶ月
音に対して反応を示すようになります。
胎児は五感の内、 「 聴覚 」 が最初に目覚めるのです。
一般的に科学者は、
子宮内での音を 遠隔的なもの として説明しています。
心臓や腸の音は、羊水によって弱められ、
より低い音となって身体をマッサージする ゆるやかな波に変わります。
そのため、子宮の奥では、一定して低い音で満たされます。
外界の音も、鈍くやわらかい低いうなり音として胎児には知覚されるのです。
胎児が聞くもう一つの音は、骨導音です。
耳は受胎の瞬間から胎内で母親の声を通して目覚めます。
8000ヘルツ超の高い音を聞いています。
ですから、母親がお腹の中の赤ちゃんに話しかけることはとても大切なことなのです。
胎児の聴覚は充分ではありません。
胎児は母親の身体と直接につながって聞いています。
骨導音として 全身に感じる音のバイブレーションを記憶し、
そして聴覚の発達と共に、全身の音の記憶を聴覚器に織りこんでいきます。
この話をしていると、
なぜ自分が 水の音が大好きなのか 分かる気がいたします。
