テレビCM、6割が不発という時代
[金澤 貴司]
テレビCMの約6割が視聴者の印象にほとんど残っていない。
これが現代の状況のようです。
CM総合研究所が関東地方に住む6~89歳の男女計3000人を対象に
テレビCMについて調査を実施しました。
筆記式で毎月、印象や好感を持ったCMを最大5つまで記入式。
08年4月から09年3月まで、1年間に流されたテレビCMの数は1万7765作品あり、
CMを出した企業は2019社。
そのうち、777社のCMの1万147作品は全く記載されなかった、という驚愕の調査結果が出ました。
つまり、約6割のCMが印象に残っていない、という事になります。
テレビが誕生してからこれまでに莫大な数のテレビCMが流されてきました。
それは、テレビでCMを打てば必ず売れる、という神話があったからだと思います。
最も広く多くの人に届けられる宣伝手法だからこそ、いつの時代も企業はこぞってテレビCMを打ってきました。
消費者の記憶に少しでも強く残す為に、同じCMを何度も何度も流す企業もあります。
CMが流行語大賞を獲る事も多く、人々の会話の中にCMが存在していました。
それほどに私たちの暮らしに密着していたのが、テレビCMです。
それなのに───
年間のテレビCMの約6割が印象に残っていないという事実。
これは正直、衝撃です。
インターネットの普及で情報入手が容易になった事や、核家族が多くなった事、消費者ニーズが多様化している事など、考えれば要因はいくらでも出てきそうですが、間違いなく言える事は私たちはテレビを見る時間が減っているという事。
もっと言うと、テレビに対する関心が低下しているという事だと思います。
この調査結果が示す事は、テレビの影響力の低下です。
こう言うのは簡単な事ですが、スゴイ事だと思いません?
僕は26歳ですが、10代の頃を思い出すとやはりテレビは見ていました。
おそらく、ほとんどの人にとって身近な存在なはずです。
もし、このままテレビCMの衰退が進むとどうなるか?
それは同時にテレビそのものの衰退を意味するもので、将来的には一家に一台テレビがあるという家庭も減るかもしれません。
テレビ文化が衰退するという事です。
何か、ひとつの共通の言語が失われるような感覚です。
今、それが進行しているんだなぁと思うと、やっぱりスゴイ事だと思います・・・。
でも一方で、自分自身を振り返ると、確かにテレビを見る時間は圧倒的に減っています。
たぶん、一週間で二時間くらい・・・。
ああ!!誰よりもテレビの衰退を促進させているかもしれません!
ちなみに調査の中で、印象に残っていないCMの中には、
一つの商品のCMに最大3億円以上を費やした企業が3社あり、
年間に905回流していた企業も存在していたそうです。