経営者のためのアクセス解析入門~キーワード
[臼井 友章]
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。
私もこの年末年始、生まれたばかりの娘を連れて帰省したのですが、子供と一緒の旅行というのは、何かと荷物が増えるもの。それも赤ちゃんともなれば、着替えにおむつにベビーカー…とかなりの大荷物。これに自分たちの荷物やお土産も加われば、あっという間に両手がふさがります。動かない荷物だけでも大変なのに、娘はいたってマイペース(こちらの言葉がわからないのですから当たり前ですが…)。と、初めての子供連れ旅行はなかなか大変でした。
ただ、そうしたときにありがたかったのが、周りの人の親切でした。荷物を代わりに持ってくれたご婦人、他の人の荷物の奥に入り込んでしまっていたベビーカーを引き出してくれた青年…など、自然に手伝ってくれました。妻が妊娠していたときもそうでしたが、自分が大変な思いをしているときにこそ知る親切のありがたさ。私もどこかでお返しをしたいと思います。
さて、今回の「経営者のためのアクセス解析入門」、テーマはキーワードです。
ほとんどのアクセス解析ツールには、検索エンジン経由でサイトにアクセスしてきた訪問者が、どのようなキーワードで検索してきたかをチェックする機能があります。このキーワードの集計結果をどのように読み解くかが今回のポイントとなります。
キーワードの集計結果を読み解くには、2つの視点が必要です。1つは、現在の結果をどう読むか、もう1つは、現在の結果から、どのようにサイトを改善していくか、です。
まず、さらっと、集計結果を1位から100位(できれば500位)くらいまで眺めてみます。そうすると、いろいろなことに気づくと思います。意外なキーワードが上位に食い込んでいることもあるでしょうし、逆に、主力商品であるにもかかわらず、商品名や関連するキーワードが上位に上がってこないことに気づくかもしれません。さらには、下位まで見ていったにもかかわらず、狙っているキーワードが入っていないこともあるかもしれません。
集計結果からこのような「気付き」を得ることが、現在の結果からの読み解きです。
次に、現在の結果から、どのようにサイトを改善していくかを考えることになります。
ここで注意しなければならないのは、「集計結果の上位に上がっているキーワードは、多くの人が関心を持っているキーワードである。ゆえに、そのキーワードに関連する商品を重点的に強化すればよい」という考えは、必ずしも正しくない、ということです。
なぜでしょうか?
もう一度確認しますが、アクセス解析に残っている記録は、自社サイトに来た人がどのようなキーワードで検索してきたかを測定したものです。つまり、何らかの理由で自社サイトに来れなかった人は、この結果には含まれていません。
集計結果の上位に上がってきているキーワードは、
- そのキーワードを検索している人の人数が多い
- そのキーワードで自社サイトが上位表示されている
という2つの条件を充たして、初めて上位に上がってきます。
ですから、多くの人が検索するビッグワードであっても、自社サイトが上位になければ集計結果では上位に上がってきませんし、あまり検索されないスモールワードであっても、自社サイトが上位にあれば、集計結果では上位に上がってくることもあるわけです。
したがって、「集計結果の上位に上がっているキーワードは、多くの人が関心を持っているキーワードである。ゆえに、そのキーワードに関連する商品を重点的に強化すればよい」という推論は、自社サイトで想定されうるすべてのキーワードの検索結果が同じくらいの順位である場合には成り立ちうるかもしれませんが、実際にはそのようなことはありませんから、成り立たないということになります。
以上のことからわかるように、キーワードの集計結果は、現在の自社サイトが世の中からどのように見られているかを示す指標にはなり得ても、世の中が何に関心を持っているかを示す指標にはなり得ないということです。
以上を前提に、サイトの改善方法を考えていく必要があるのですが、少々長くなってしまいましたので、次回に続きを書きたいと思います。