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Googleによるプラットフォーム戦略
[大倉 健志]

 先日、Googleから2つの衝撃的なニュースが発表されました。

 1つは、Googleによる携帯電話で動作するOSをはじめとするソフトウェア群「Android」の開発と、世界34社によるOpen Handset Allianceの結成。
 もう1つは、GoogleがSNS向けの共通規格である「OpenSocial」を公開したこと。

 これらのニュースは、Googleが目指す方向とプラットフォーム戦略が強く打ち出されているのではないかと感じます。
 以前、AppleからiPhoneが発表された際に、Google Phoneが発売されるのではないか、とのニュースを取り上げましたが、Google自身が携帯電話を開発・販売するのではなく、もっと大きな構想を抱いていたということです。

 Googleが発表したのは、携帯電話に搭載するオープンなプラットフォームと、それを実現するための業界団体の設立の2つ。Googleは、独自の携帯端末を発売するよりも、より重要で野心的な試みとして、業界団体「Open Handset Alliance」と、携帯端末のためのオープンな総合プラットフォーム「Android(アンドロイド)」を展開すると発表。
 「アンドロイド」は、OS、ユーザーインターフェイス、さまざまなアプリケーションを含み、その上で携帯向けのアプリケーションの動作を可能とする。このプラットフォームの実現には、さまざまな企業の製品を統合する必要があるため、その障害となる特許や商標の問題を解消するために設立されたのが業界団体「Open Handset Alliance」。
(「MarkeZine:◎Google主導のオープンなモバイルプラットフォーム「アンドロイド」搭載商品は2008年後半発売」より)

 「Open Handset Alliance」には、日本のNTT DoCoMoやKDDIが参画しています。
 また、2008年後半には、Googleが発表した「Android」を搭載した携帯電話が店頭に並ぶとニュースは伝えています。
 つまり、NTT DoCoMoやKDDIのauから、Googleによるオープンなプラットフォームを採用した携帯電話が発売される可能性がある、ということです。

 Googleが目指しているのは、携帯電話における「Windows」や「Internet Explorer」、「Windows Media Player」と言っても過言ではないでしょう。
 「Windows 95」以降のWindowsの発展のように、プラットフォームを押さえることで、主導権を握ることができるからです。

 そして、もう1つのトピックだったのが、Googleによる「OpenSocial」の公開です。

 Googleが、SNS向けソーシャルアプリケーション構築の共通規格「OpenSocial」を公開しました。すでにMySpaceやSix Apartなど多くのユーザーを抱える米国企業が賛同を表明したほか、日本の最大手SNS「mixi」もOpenSocial仕様のAPIを公開する予定であることを明かしています。この規格に沿ってアプリケーションを開発すると、膨大な数のユーザーを獲得するチャンスを得ることになりそうです。
(「Google「Open Social」公開、SNSに何が起きる?:CNET Japan オンラインパネルディスカッション - CNET Japan」より)

 mixiなどのSNSは閉じたネットワークの中でのサービスであり、相互に互換性があるというものではありませんでした。したがって、ユーザーは複数のSNSに参加したり、逆に1つのSNSにしか参加しないということが起こっていました。また、各SNSのサービスはそれぞれの中だけのものでもありました。
 しかし、「OpenSocial」の登場によって、mixi上で他のSNSのサービスが利用できるようになったりするかもしれません。SNSが閉じたネットワークでありつつも、開かれたネットワークになっていくのです。
 SNSサービス事業者にとって、アクティブなユーザー数を増やしていくことは非常に大きな課題となっていますが、Googleのパーソナライズドホームページである「iGoogle」などとの連携によって、アクティブユーザー数の増加にもつながるサービス展開も考えられます。


 今回の2つのGoogleによるオープンな規格の打ち出しは、単にGoogleが発表しただけではなく、発表時に多くの有力な企業や団体を巻き込んでいること、それによって、一気にパラダイムシフトを図ろうとしている点が注目に値します。
 特に、日本の携帯電話やSNSは閉鎖的であることが問題でした。
 このGoogleの戦略によって、日本のサービスも大きな転換点を迎えることを思うと、ワクワク感でいっぱいになります。

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