個人発行のメルマガは終わったのか?
[臼井 友章]
先日、私が愛読していた2つのメールマガジンが相次いで廃刊となりました。最近はメールマガジンも“積読”状態だったとはいえ、そのうちの1つについては、10年近い“お付き合い”だったので、少なからぬショックを受けました。
どちらのメールマガジンも個人発行(1つは途中から法人形態に変わりましたが)だったことを考えると、個人発行のメルマガの時代は終わってしまったのではないかと感じたのでした。
まぐまぐの発行メールマガジン数を見ても、約1年前の約32,000誌をピークに緩やかに減少し、現在は30,428誌です。
以前はまぐまぐのような配信サービスを利用していた企業が、独自の配信システムに切り替えたという事情もあるかもしれませんが、発行数の減少の主要因は個人発行のメルマガの廃刊ではないかと思います。
インターネットが普及し始めた10年前に、個人がインターネットを利用して自己表現しようとすれば、Webサイトを立ち上げるか、掲示板に書き込むか、メールマガジンを発行するくらいしかなかったと記憶しています。Webサイトの立ち上げには、HTMLやFTPの知識が必要で敷居が高かったですし、掲示板はどちらかといえばコミュニケーションの手段です。そうした事情もあって、気軽に作成できるメディアとしてのメールマガジンに存在価値があったといえます。
しかし、現在ではブログやYouTubeをはじめとする動画共有のように、より手軽で、より表現力が高い表現方法が生まれています。また、Google AdSense などを利用することで、メルマガに広告を入れるよりも効果的に収益を得ることができるようにもなりました。
こうしたことを考えると、メルマガ文化を支えていた人たちが、10年を経て生活環境が変わっていき、一方で新しい表現方法が生まれていく中で、ブログに移行したり、廃刊せざるを得なくなるのも、時代の流れなのかもしれません。
だからこそ、個人発行のメルマガの発行者の皆さんにはこれからも発行を続けてほしいのです。メルマガの発行に挫折してしまった、愛読者の一人として。