数字のマジック
[臼井 友章]
今日の日経の朝刊に「総務省の調査によるとネットを使う人の中で、携帯だけですます人の比率は2002年末の15%から05年は22%に急上昇した。」との記事が載っていました。
この記事から読者の皆さんは何を読み取るでしょうか。
「5人に1人は携帯でしかネットを利用しない。今後この傾向が続くとすれば、携帯を利用したビジネスが発展するだろう」
この推論は、一見正しいように見えます。しかし、「落とし穴」があることに気付かれたでしょうか。
この記事内容からだけでは、22%の分母がわかりません。極端な話、9人を対象に調査が行われ、そのうちの2人がそのように答えても、数値上は22%です。原典である総務省の報道資料によると、有効回答数は3,982世帯(12,879人)とのことですから、統計上もある程度の正しさを持つ数字といえるでしょうが、比率で表示されている資料を見たときには気を付ける必要があるということです。
発表資料によると、13歳~19歳と20歳代の携帯電話によるネットの利用がパソコンによるネットの利用に比べて大きく上回っているのに対して、65歳以上の世代では、パソコンによるネットの利用が携帯電話によるネットの利用を上回っています。この結果から、携帯電話を利用したプロモーションは若年層向け、パソコンを利用したプロモーションは高齢者向け、と一応いえそうですが、この結果を鵜呑みにしない注意深さはなお必要ではないかと思います。