Web2.0的内部統制評価~資生堂編
[臼井 友章]
「Web2.0的内部統制評価」の第1回として、どの企業を取り上げようかと悩みました。
この企画の趣旨は、「○○(企業名)の内部統制が劣っている」という問題をあげつらうことではなく、むしろ、先進的な企業の紹介をしていきたいという思いでスタートしたのですから、その趣旨に基づいて企業を選択することにしました。
そこで選ぶことにしたのは、資生堂です。
さっそく、資生堂の内部統制について評価を行っていきたいと思います。
○コンプライアンス方針…5点
資生堂のコンプライアンス方針にあたるものは、「THE SHISEIDO WAY」です。これがWeb上で公開されているだけでなく、コンプライアンス規程(行動基準)にあたる「THE SHISEIDO CODE」の全文も公開されています。
○コンプライアンス委員会…3点
資生堂のコンプライアンス委員会にあたるのは、「企業倫理委員会」です。構成については、「THE SHISEIDO CODE」に記載されていますが、議事録の公開・メンバーの公表は行われていないため、3点となりました。
○内部通報窓口…4点
資生堂では、社内の「資生堂相談ルーム」、弁護士事務所内の「資生堂社外相談窓口」の2つの通報窓口を設置しています。これらについては、同社のCSRリポートから確認しました。相談件数についても公表されており、加点事由ではないものの、評価できる点だと思います。
○従業員向け周知ツール…5点
「THE SHISEIDO CODE」の小冊子、エシックス(倫理)カードと呼ばれる携帯カードなどを作成し、Webで存在を公開しており、5点の評価となります。
合計では、17点です。コンプライアンス委員会、内部通報窓口の基準が比較的高いため、減点となっていますが、ほぼ最高の評価といえると思います。Web上での広報についても工夫されており、担当者への聞き取りを行わなくとも内部統制に関して必要な情報が入手できるのは、さすがといえます。
次回も先進事例を紹介しながら、内部統制のあり方を考えていきたいと思います。